自然素材の家と環境

【環境にやさしい自然素材の家】

テレビの電源を入れるとニュースで環境問題が取り上げられている画面が表示される回数も日に日に増えていますが、 天然の建材を活かしている自然素材の住宅ならとってもエコロジーなので、環境をあまり悪くはしません。 木材や漆喰の多くは日本国内で賄われていますから海外から輸入するのに無駄なエネルギーを消費しませんし、日本の林業の発展にも一役買っています。 これは将来にわたり国内の山林を守っていくことにもなりますので、長期的に見ても自然に優しいサイクルを生み出すことになるでしょう。 木材が必要になるから植林しなければ、と新たに樹木を育成するので禿山のままずっと放置されるような可哀想な事態にはなりにくく、 生産された分将来に備えて若木を育てていくので美しい山々を維持することに繋がるのです。 一方今まで通りの住宅では建材の多くが国外から船に乗ってやってきますが、これはとてもエネルギーを消費するのです。 船を動かすのには燃料が必要になり、それは環境破壊とは無縁ではありません。 多くの資材を輸入すればそれだけ化石燃料を消費しますから、エコロジーではないのは明白で小学生にだって理解できるでしょう。 二酸化炭素を吐き出しながら建材を集める、これは自然素材の家にも当てはまることですがその量は比較にならないほど多いのです。 国内の樹木を運んでくるほうが国外から安い輸入品を仕入れるよりも二酸化炭素の排出量は少なくなるのは、輸送距離を考えれば当然です。 輸入品のほうが材料費そのものは安価なのですが、その犠牲に地球環境を破壊しているので長い目で人類の繁栄を考えると決して良策ではありません。 また化学化合物の含まれる建材は建設中にも有害物質を発生させることがありますし、何十年か後に取り壊しをする際にも大量の汚染物が発生するでしょう。 始終化学の力に頼るというのはそういうことなのです。 それを極力回避している自然素材の家なら、建材を集めるときも建築中も、最後に取り壊すときでさえ汚染物質はほとんど排出されません。

【エコを意識した暮らし】

木造住宅のメリットに住み良い環境、健康的で汚染されていない空間を挙げる人がいますが、それは住居内だけのことではないのです。 環境面においてはその空間だけではなく、地球規模で優しいので素晴らしさも何倍かに膨れ上がることでしょう。 環境破壊を最小限に抑えて建築されるので、その建物だけではなく遠くにあるであろう山林を守ったり、発展途上国の無茶苦茶な乱開発をセーブする意味もあり、 身近ではない地域の大気汚染にも有効となっているのです。 急速に工場が乱立している国では大気汚染が深刻な問題になっていますし、その地域に住んでいる人はマスク無しでは外出することもできないほど 健康面で危険にさらされているようです。 私達の感覚からしたら煙の中で暮らしているようなものでとても人が生活できる環境ではなく、帰宅して顔を洗ったらその水が黒く濁るほどらしいです。 途上国が発展するのはいいことですがそんな無茶をしてまで産業を育てるのはどうかと思いますし、周囲の国にも迷惑をかけるので遠慮してもらいたいものですが、 儲かるのでそのリスクを犯してまで環境破壊をしつつ、有害物質を吐き出しながら化学化合物を使用した建材を生産しているのでしょう。 そうした建材は安いので建設費用を抑えたい人には需要が高く、またなくてはならない部分もあるのですが、本気で地球の環境を考えるのであれば使用を控えて、 無添加住宅に近い住居を手に入れる方向で検討するのがいいのです。 全ての建材を天然の物にせずとも、自然素材を多用した家でも地球に与える負荷は軽減されるでしょうし、 少しずつでいいから皆が環境面に配慮した住宅を設計するようになって欲しいですね。

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